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今月の神父様のことば

† 2010年8月†

マリア ~神からの手紙、神への手紙~

 吹田教会主任司祭 谷口秀夫

「あなたがたは、キリストがわたしたちを用いてお書 きになった手紙として公にされています。インクではなく行ける神の霊によって、石の板ではなく人の心に、書きつけられた手紙です。」(第2コリ3:3)

 パウロは、教会のメンバーである私たちが神からの手紙であると言います。世の人はそんな私たちのうちに神からの便りを読み込む、というのです。「キリス ト者として在る」ということがすでに宣教だということでしょうか。マリアも私たちと同様、教会に属するもの・・・、いや教会の母です。だから神からの生き た手紙です。しかも最も美しく書かれた神からの手紙です。この手紙を読むということ―つまり、マリアを黙想すること―は、神の行動の仕方を知る上でとても 示唆に富みます。

 さて、ナザレで起こったすばらしいこと、それはマリアが「信じた」ことでした。「信じた」ことで、マリアは主の母となりました。マリアは、この「信じ た」事実をどんな言葉で表現したのか。それは「わたしは主のはしためです。お言葉通り、この身になりますように。」です。このシンプルな言葉でもって、人 類史上最も偉大な信仰のわざが行われました。このマリアのフィアット(fiat=「この身になりますように」の「なりますように」の意)で、マリアの自由 意志の完全な明け渡しと、神の意志に従って行動する積極的な姿勢が表現されています。だから、フィアットのマリアは「この上なく充実した無」あるいは「満 ち足りた無」です。そこにマリアはしあわせを感じていました。オリゲネス(185-251ギリシャ教父)はこう言います。「マリアは『ごらんください。わ たしは書字板です。筆者が望むままに何でも書ける一枚の書字板です。どうぞ、わたしを用いて、主が望まれるままにすべてのことを行ってください』と言って いるように聞こえます」と。オリゲネスは、マリアを当時使われていた書字板(ロウびき板)にたとえたのです。今日で言えば、マリアは神が望むままに、自由 に書ける真っ白でスムーズな上質紙として自分自身を差し出し、その上に神からのメッセージが書かれることを望んだのです。そう望んだとき、早速、マリアの 唇から賛歌が溢れ出しました。「マグニフィカット」です。すばらしい賛歌です。すばらしい賛歌というものは、神からの手紙と神への手紙が一体となって織り なされている点です。私たちもマリアのように、神からのメッセージをはっきり表す手紙となれるように、日々、キリスト者として精進を重ねて行きましょう。


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