新年、明けましておめ
でとうございます。と言っても、七草の節句も終わり、お正月気分もすっかり抜けて、すでに世の中は動き始めています。でも、新年始まってまだ10日あま
り。歩みはこれからです。
ところで、主のご公現の福音は、新しい一年の始まりに相応しいメッセージを伝えていました。ラクダに乗って旅する三博士のシルエットは、私たちに砂漠の
ロマンを感じさせます。しかし現実は、行く手に何が待ち受けているか予想できない、怖れと不安に満ちた旅路だったはず。頼るべき道しるべは、ただ夜空に輝
く一点の星。東方の三博士の姿を、人生を旅する自分に重ね合わせる人は多いのではないでしょうか。しかし、彼らの旅は、知られざる神を求めての旅。私たち
は飼い葉桶の乳飲み子イエスを出発点としての旅。キリスト者である私たちは、飼い葉桶の乳飲み子にすでに神を見ており、さらに神の栄光を求めて旅を続けて
います。一方、求道者は、東方の三博士のように、知られざる神を求めて旅に出ます。見知らぬ神を求める旅と、さらなる神の栄光を求める旅。ここには大きな
違いがあります。しかし、この違いはすぐに埋められてしまうでしょう。祭司長や律法学者よりも異邦人の賢者たちがいち早く救い主を見つけ出したよう
に・・・。
「心の貧しい人は幸いである。天の国は彼らのものである」。「心の貧しい人」とは飽くことなく神を求めてやまない人、神に飢え渇いた人のことです。そう
いう人は、キリスト者と非キリストを問わずいるものです。すべての人が神に飢え渇いているわけではありません。キリスト者だけが神に飢え渇いているわけで
もありません。しかし、誰かが神に飢え渇いています。その人は間もなく幼子イエスにあいまみえることが出来るでしょう。神への飢え渇きを保って旅するな
ら、必ず主イエスとの新たな出会いを得ます。今年も、何か未曾有の出来事が待ち受けているような気がします。夜空に輝く星(みことば)を正しく読み取り、
正しい舵取りで、今年一年を着実に歩んで行きましょう。