何年も前に府中刑務所で教えている神父様にあいました。私が「大変な仕事でしょう。」と聞くと「いいえ、囚人達は子供のように私の話を聞いています。」というので、私は「ヘエー」っと少しいぶかし気にいいました。
この人達は人生の落伍者として社会から“のけもの”にされ何の希望もありませんでした。しかし、神様の話を聞いて最初はウソみたいな話として聞いていましたが、だんだん本当の話だったら素晴らしいナと感じるようになってきました。まわりの現実を見て、又失望に戻ってしまいます。
しかし、ある一人の囚人が信じてはいなかったけれどもクリスマスの日に、持っていたタバコの箱で小さな馬小屋を作り、自分の靴下と鎖でリースを飾ってクリスマスのまねごとをしました。しばらく静かに見つめている内に涙がポロリと出できました。
そして神父様に「私は本当にバカでしょうか・・・」といいました。この囚人は外で大騒ぎして飲んだり、食べたりしてクリスマスを祝っている人よりも、一人でさみしいところでクリスマスのことを味わうことができたと思います。
皆さん!クリスマスおめでとうございます。